船橋秀人という東洋大学の学生が竹中平蔵氏に抗議活動して警告を受ける!内海信彦との関係

船橋秀人という東洋大学の学生が竹中平蔵氏に抗議活動して警告を受ける!内海信彦との関係

東洋大学の学生の船橋秀人さんが同学教授の竹中平蔵氏を相手に立て看板とビラで抗議活動を展開したことが、ネット上では話題となっています。

立て看板とビラに込められた主張

船橋さんが実際に取った行動というのは、竹中氏を非難する目的で学内の南門に立て看板を設置し、同時にビラを配布したというものです。立て看板には、黒地に白で「竹中平蔵による授業反対!」と書かれ、最後の感嘆符の中には、小さく「東洋大立て看同好会」と署名されています。ビラには、竹中氏の政治家時代の活動への批判と、それが個人の利権に関わっているといった内容で埋められています。

内容からピックアップしてみると、2003年(小泉内閣の特命担当大臣時代)の「労働者派遣法」の改悪、「朝まで生テレビ!」に出演した際の無責任な言動、昨年可決された「高度プロフェッショナル制度」の後押しなどです。

さらに竹中氏が人材派遣会社のパソナグループの会長を務めているという点を挙げて、労働者派遣法の改定は、自らの会社の利権獲得につながっていると指摘しています。これら竹中氏の行いによって、「労働者はこれから一層使い捨てにされることになる」という持論に結んでいます。

ただこの彼の勇気ある行動も、学生たちのムーブメントとなっている訳ではなく、学生の反応はいまひとつのようです。彼の所属する「ドロップアウト塾」を主催する内海信彦氏の言葉を借りれば、「東洋大学の学生の冷たい無視と、当局の弾圧への教職員の無視は酷いもの」なのだそうです。

 

竹中平蔵氏のプロフィール

日本の経済学者であり、かつての政治家であり、また実業家でもあります。
教育者としては、本件の東洋大学教授、慶應義塾大学名誉教授、、関西大学会計専門職大学院の客員教授を務めています。専門は経済政策になります。
政治家としては、小渕内閣、森内閣、小泉内閣でブレーンとして活躍。特に小泉内閣では、金融担当、経済財政政策担当、総務大臣等を歴任しました。
実業家としては、森ビルアカデミーヒルズ理事長、パソナグループ取締役会長、オリックス社外取締役、SBIホールディングス社外取締役などに従事しています。

内海信彦氏のプロフィール

日本の画家で、ペルー国立美術学校で名誉教授に就かれておられます。慶應義塾大学法学部中退後、1981年に多摩美術大学絵画科卒業されました。雑誌編集者を経験した後、アメリカやペルー、韓国、ポーランドなど諸外国からの招待によって、現地での製作・個展を実施されています。

最近では、日本の学生たちを連れて世界各地を旅するワークショップを行っており、旅を通じて歴史と主体的に向き合うことを実践させています。国内では早稲田大学の「内海先生のドロップアウト塾」を主催されており、自らの生き方を主体的・創造的なものへと変革していく可能性を探求されているそうです。

ちなみに、塾名に付けられた「ドロップアウト」は、脱落や管理社会からの逸脱等の意味を持ちますが、同時に中等退学や、その中途退学社を示す単語でもあります。行動の後に行われたドロップアウト塾での船橋さんの発表では、晴れやかで正々堂々とした面構えであったことが伝えられていますので、今回の行動は、この塾の趣旨に沿うものだったのかも知れません、

なぜ竹中平蔵氏なのか?

竹中氏は、今でも大きな影響力を持つ人物ではありますが、現在は政界を退いた方です。船橋さんの主張が世直しを思ってのことであれば、非難の相手としては、些か矛先を間違えているような気もします。今回ターゲットを竹中氏に向けた理由は、どうもそこではないような気がします。

船橋さんが配ったビラの中に、「皆さんは恥ずかしくないですか、こんな男がいる大学に在籍していることが。僕は恥ずかしい。」とする一文があります。この文から推察すると、「間違った考え方をして、国に間違った影響を与えた人に教わっていることが恥ずかしい」とするのが、彼の論拠であるように思えてきます。自分の属する東洋大学の教授陣の中に、竹中氏の名前が連なっている事自体が我慢ならない、ということだったのではないでしょうか。

退学処分を警告された

今回の彼の行動で、彼は学生部の職員から二時間半に亘って説明を受けており、その中に退学処分についての説明も含まれていたようです。その説明を船橋さん本人は「退学の勧告」と受け取っており、ネット上では「警告」として取り沙汰されることになりました。

しかしながら学生部では退学処分を警告と受け取れたことについては「遺憾」であるとしています。そもそも学生部には退学処分についての権限も無く、処分の内容については教授会が決めることになっています。

では、今回の間違った伝わり方は何に起因しているのでしょうか?

まず立て看板については、言論を封殺することを目的とした訳ではなく、白山キャンパスが狭いことから学則で禁止されているのだそうです。学内でのビラ配りも、同様に学則で禁じられています。船橋さんは、この2つの学則に違反したことになります。

それを受けての退学処分についての説明が行われたものと思われます。関係部分を抜粋しました。

2.退学処分は、次の各号のいずれかに該当するもの以外には、これを行うことは出来ない。
(1)性行不良で改善の見込みが無いと認められる者
(4)本学の秩序を乱し、その他学生の本分に反した者

今回の行動は、上記の(1)と(4)に抵触しているということで、(1)学則違反を改めるように指導されたにも関わらず改善の意思を持たない、(4)学問を修める為に通学している他の学生に対して不必要な混乱を与えると分かっている行いをする、という2点が該当してしまうという説明が行われたものと思います。

学生部にしてみたら、それに気付いて改めて欲しいと言ってるのでしょうが、それをしないと決めている船橋さんにとっては、退学を警告されたと受け取っても不思議ではないかも知れません。

言論の自由と表現の自由

今回の件について、ネットで問題視しているのは「言論の自由」と「表現の自由」です。大学側にもそれらを規制しようという気はないのでしょうが、問題は、その自由の捉え方です。

民主主義の社会では、言論も表現も自由も規制されずに自由に行えなければなりませんが、そのどちらにも大きな前提があります。それは他人に不利益を与えてはならないということです。言論は自由だが、その表現の仕方には責任が伴う、という表現を用いても良いかも知れません。

今回の船橋さんの行動が、その大前提を従ったものなのかが判断の分かれ目になりそうです。大学は学問を修めようとする学生たちの利益を守らなければなりません。もしも他の学生に迷惑がかかり続けると判断されるならば、処分が検討されることもあるかも知れません。

船橋さんはビラの中で「大学の主役は、我々学生なのだ。」と叫んでいます。たしかに大学で学問を修めることについての主役は学生です。しかしながら、それが邪魔されないように守ることや、大学を存続させることについての主役は、大学の運営側です。

また竹中氏の講義を受けたい学生にとっては、竹中先生が主役かも知れません。主役が変われば、行使できる自由の在り方も、変わって来るのではないでしょうか?

京都大学の立て看板

船橋さんが立ち上げたと思われる「東洋大学立て看同好会」、有名なものに「京都大学の立て看板」があります。こちらは学生運動が華やかだった時代から受け継がれて来たもので、設置場所や内容についてもある程度の節度を持ったものです。

市の屋外広告物設置条例や道路法上での不法占用であると指摘によって2007年に強化された市の条例に従って、大学側でも2018年5月1日から「京都大学看板規程」を施行しています。そのタイミングで大部分は自主的に撤去されており、その際に反対行動を起こしましたが、10月1日から新しい設置場所が使用開始となっています。

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